2021年7月31日 (土)

このブログについて

 最近は別の場所がメインです。

 一定期間更新しないと使えなくなるのでときどきtweetまとめなどを書きます。

 何かございましたらメールかtwitterDMいただければと思います。

 リンクはアフィリエイトです。

 

メール
petalesouple★yahoo.co.jp

twitter
https://twitter.com/hanaklage

同人誌情報
https://note.com/klage/n/n39d515cb3ea0

note
https://note.com/klage

はてなブログ(日常記事移行先)
海月記 ── 花笠海月の雑記帖
https://hanaklage.hatenablog.com

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2021年6月の到着本(twitter投稿まとめ)

 6月の到着本。
(例によってブログ存続のための記事です。)

藤原龍一郎『赤尾兜子の百句』(ふらんす堂)

https://twitter.com/hanaklage/status/1402927457754173442

https://twitter.com/hanaklage/status/1402927460967063558

https://www.amazon.co.jp/dp/4781413730/klage-22

 

 

「Sister on a water vol.4」「つばさ18号」

https://twitter.com/hanaklage/status/1402926631358922753

 

 

 

 

 

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2020年8月27日 (木)

山中智恵子(twitter投稿まとめ)

 twitter投稿まとめです。

 

 

 

 昨日、正誤表の投稿をRTしたらやや反応あったもの。

 
 ココログサービスが変更になり、放置していると更新できなくなるというので書いてみました。ときどき更新するようにします。

 

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2018年5月 2日 (水)

短歌人勉強会ML登録について


 後半部は読まなくてもいいので、めんどうだなーと思っても「短歌人勉強会MLの登録・変更は本人から直接私あてに」でお願いしたいというトピックです。
 
メール
petalesouple★yahoo.co.jp

twitterDMでも(全受信になっています)。
https://twitter.com/hanaklage

 

 
(ここから後半。)
 
 
 知らない方にはさっぱりだと思うのでもう少し説明します。
 
 短歌人会の東京近辺の有志で3ヶ月に1度の歌会を持っています。
 
 東京歌会の規模が大きいのでもうすこし小さい規模でやりたいという気持の歌会です。結社内にかぎらずどなたでも、入会希望でなくても参加できます。
 歌会にかぎらないということで勉強会という名前です。過去にみんなで国会図書館へ行って好きな本を読んだり、遠方の人を囲む会(=飲み会)をひらいたりしたこともありましたが、ここ十年くらいは歌会だけーというような会です。
 
 この会のお知らせにgoogleグループを使っています。その登録作業は私(花笠海月)が担当しています。
 
 で、この登録・変更作業については「本人から直接私あてに」でお願いしています。
 
 googleグループは登録・変更の際に「メンバーを招待」と「メンバーを直接追加」があり、直接追加は推奨されていません。
 
 この場合、こちらから「招待状」を送り、それを送られた方がクリックしないと登録されません。グループメールがはねられてしまうこともあります。それぞれの設定・環境によるのでこちらはそれがわかりません。本人とやりとりしたい理由のひとつです。
 
 これまで「仲介の方がなさるとトラブルの元になります」とだけ説明してきましたが、トラブルというより「よけいな作業工程がふえる」「トラブルの元になりかねない」というのがより正確なところです。
 
 メール変更の場合は問題はおきにくいと思います。変更のお知らせをいただく際に「招待状」ではなく「直接追加でよい」と書いていただけると助かります。
 
 登録の場合、他の方経由ですと結局いらっしゃらないままいつの間にか不通になっているということがよくあるのです。
 私は本人とやりとりしていないので「話の流れでなんとなく登録okしてしまった」のか「本当に参加したいと思っている」のか判断できません。もちろん「参加できないと思うけどとりあえず案内は見たい」というのはかまいません。
 
 こういう会は「入りやすい」と同時に「断りやすい」も大事だと思います。「本人からのアクションがないと登録できない」というのはそのようにするためです。
  
 登録・変更作業は私ひとりで担当しています。複数で担当するとミスが出やすくなります。また、個人情報を知るのは最低限の人間にするべきだと考えているからというのもあります。
 
 いろいろ滞らせることの多い私ですが、この作業に関しては48時間以内に対応しています。
 登録・変更希望される方で「登録されないなー」という方がいらしたら、「招待状」をご確認ください。
 
 善意で仲介されるのはわかっていますので、たまに簡単にお願いする程度にとどめていました。しかし、これが御理解いただけない原因ではないかと思い、書いてみました。
 
 よろしくお願いします。

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2014年7月 1日 (火)

「BL短歌の一考察」について

 「短歌人」7月号掲載の村田馨さんの「BL短歌の一考察」という文章があります。

 短歌人では「評論・エッセイ賞」という社内の賞を設けています。前年掲載された評論・エッセイと投稿評論が選考対象です。投稿評論にはテーマがあり、2014年は「相聞歌の射程」でした。

 「BL短歌の一考察」は佳作で7月号に掲載されています。この文章に「黄昏詞華館」「カラン卿の短歌魔宮」についての誤記もしくは誤認識もしくは誤解される書き方があるように私には思われました。twitterでつぶやいてみましたが、読みづらいのでこちらでもまとめておきます。

■p.50の「黄昏詩歌館」について

 「黄昏詩歌館」は「黄昏詞華館」のまちがいと思われます。
 また、この書き方だと「詩歌コーナー」のことを指しているのか「詩歌の投稿コーナー」を指しているのかわかりません。すぐ後に選者とあるから投稿欄のことと推察されますが、そうであるのならば「黄昏詞華館入門」が適切です。

 「黄昏詞華館」に投稿上位作も掲載はされてましたが、投稿募集されていたのはあくまでも「黄昏詞華館入門」です。「入門つけなくてもわかるだろう」ということで省略されたのかもしれません。誌面上「黄昏詞華館」と「黄昏詞華館入門」は扱いがぜんぜんちがうので、一応申し添えます。

(参考)とりあえず出てきた「小説JUNE」1986年8月号目次写真。p.170の「黄昏詞華館」とp. 245の「JUNETOPIA」内にある「黄昏詞華館入門」とで字の大きさがまったくちがうことがおわかりいただけるでしょうか。
 
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 藤原さんが編集人の雑誌でこういうまちがいはかなしい。
 

■p.50~p.51「カラン卿の短歌魔宮」について

 黒瀬珂瀾さんがかつて読売新聞夕刊で2004年から2006年にかけて連載していた「カラン卿の短歌魔宮」という短歌の投稿コーナーがありました。

 短歌魔宮には「新聞掲載分(初出)」「サイト掲載分」「同人誌版」があります。
 同人誌版は、「カラン卿の短歌魔宮 オタク短歌入門」というタイトルで第二十三夜までまとめたものです。2005年12月発行。がっつりと注のついた労作です。

 p.50~p.51にかけて短歌魔宮の2005年7月29日掲載分(第十九夜)のテーマが「ボーイズラブ」でそれに関する記述があります。

 まず、p.50「全国紙の短歌の文芸欄」。

 このコーナーはアニメ、ゲーム、マンガ等を取り扱うPOPカルチャー面の中にありました(「ポップカルチャー面」と表記されることのほうが多いようですが同人誌版で採用されている表記に従います)。このコーナーのみ文芸欄という考え方はできるのかもしれないけど、いわゆる文化面と意味に取られる(村田さんがどういうつもりで書いたのかはともかく)可能性が高い書き方。
 あの連載の意味はむしろ「POPカルチャー面に短歌が」のほうではないのか(BL短歌から逸れるので深追いしません)。少なくとも新聞では「面」であり「文芸欄」という書き方は適切ではない。

 次に、p.51にある「BL短歌の特徴」として「どれも二次創作」という部分。これはおそらく「短歌魔宮におけるBL短歌」という意味と思われるのですが、これは危険な書き方。
 第十九夜は、「ボーイズラブ」で作品が募集されましたが、同人誌版で掲載された第十九夜のタイトルは「妄想だけじゃ共感は得られぬ! やおい短歌」という副題になっています。その上で「やおい」は二次創作をさすことが多いという意味の注がついています。
 同人誌版のタイトルからもわかるように、そもそもこの連載のテーマがオタク(が愛好する文化)であり、二次創作というのは第十九夜に投稿されたBL短歌のみならずこの連載に投稿された歌の大半があてはまります(また、そのことに自覚的でありました)。なので、歌を読み解いた上で「短歌魔宮に投稿されたBL短歌」の特徴としてあげるのは不適切と私は思います。もちろん歌の読解は必要なことですが、この指摘に関しては読むまでもないことなのでちがう書き方をされるべきだったと思います。

 村田さんが不明とした小野塚カホリさんの「ダブルコール」は同人誌版では「セルロイドパラダイス」に改められており、収録単行本も紹介されています。
 「ダブルコール」は当時連載中だった緋色れーいちさんの「DOUBLE CALL」ととりちがえた可能性があるのではないかしら?(ここは推測)

 短歌魔宮に関しての参考としてURLしかあげられていません。テーマが発表されてから〆切まで時間は限られていますから、初出や同人誌版にあたれとまでは言いません。しかし「初出や同人誌版ではちがいがあるかもしれない」というのは念頭に置いていただきたかったと思います。

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2014年6月26日 (木)

『日本幻想作家事典』関連

 『日本幻想作家事典』(東雅夫・石堂藍/国書刊行会)という本があります。
http://www.amazon.co.jp/dp/4336051429

 縁あって私も何項目か書いてます。
http://klage.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-60fe.html

 その本に関する動きがありましたので以下備忘メモとして関連リンク。

 私は特に編集サイドの事情を知らないので、表面に出た情報からの自分なりの理解なので正確でないところがあるかもしれません。

(1)別冊幻想文学『日本幻想作家名鑑』(1991年)

 タイトルのとおり雑誌「幻想文学」の別冊。東雅夫・石堂藍共編。

(2)国書刊行会『日本幻想作家事典』(2009年)

 (1)の大改訂を行ったもの。名義上東雅夫・石堂藍共編。

(3)ちくま文庫『日本幻想文学事典』(2013年)
http://www.amazon.co.jp/dp/4480431136
http://blog.livedoor.jp/genyoblog-higashi/archives/35585653.html

 (1)(2)をふまえた東さん版。

 (3)において石堂さんの文章がそのまま流用されていたとして、筑摩書房より「ちくま文庫『日本幻想文学事典』に関するお詫び」が出ました。

https://www.chikumashobo.co.jp/blog/news/entry/1021
https://twitter.com/PiedraIndigo/status/481571165391966208

 東さんの記述。
http://blog.livedoor.jp/genyoblog-higashi/archives/39525875.html
http://blog.livedoor.jp/genyoblog-higashi/archives/39536874.html

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2014年1月17日 (金)

リテラリーゴシック・イン・ジャパン

 『リテラリーゴシック・イン・ジャパン 文学的ゴシック作品選』(編:高原英理/ちくま文庫)が発売されました。
 http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480431202/

 この手のアンソロジーとしてはめずらしく、韻文も入っています。※1小説以外に短歌、俳句、詩も収録されています。藤原月彦さんの句が三十三句収録されています。月彦ファンとしてはおさえておきたい本です。
 今の歌人としての作風になじんでいる方にとっては「藤原さんがゴス???」でしょうが、かつては耽美的作風の俳人でもありました。第一句集『王権神授説』のコピーは「寺山修司、春日井建氏の正統的後継者。遂に登場」だったくらいです。

 今回収録されている句の下記二冊より引かれています。

・『王権神授説』(1975/12/31/深夜叢書社)
 B6ソフトカバー、函、二百十句収録
・『貴腐』(1981/8/26/深夜叢書社)
 A5ハードカバー、パラ、函、三百句収録

 『王権神授説』から二十句、『貴腐』から十三句です。

 引用されている句の単行本収録情報をまとめます。
 掲載順に番号をふりました(本には番号は入っていません)。「」で囲んだのは章タイトルです。現物を見る機会がある方はぜひ元の連作のかたちと見比べてみてください。

(1)『王権神授説』「天動説」p.12
(2)『王権神授説』「天動説」p.20
(3)『王権神授説』「王権神授説」p.24
(4)『王権神授説』「王権神授説」p.25
(5)『王権神授説』「王権神授説」p.26
(6)『王権神授説』「王権神授説」p.29
(7)『王権神授説』「王権神授説」p.34
(8)『王権神授説』「王権神授説」p.35
(9)『王権神授説』「聖痕祭」p.45
(10)『王権神授説』「子供十字軍」p.54
(11)『王権神授説』「子供十字軍」p.57
(12)『王権神授説』「子供十字軍」p.58
(13)『王権神授説』「子供十字軍」p.60
(14)『王権神授説』「アルンハイム世襲領」p.77
(15)『王権神授説』「アルンハイム世襲領」p.79
(16)『王権神授説』「アルンハイム世襲領」p.80
(17)『王権神授説』「アルンハイム世襲領」p.83
(18)『王権神授説』「中世の秋」p.97
(19)『王権神授説』「偽花鳥双紙」p.103
(20)『王権神授説』「偽花鳥双紙」p.116
(21)『貴腐』「貴腐」p.8
(22)『貴腐』「貴腐」p.10
(23)『貴腐』「貴腐」p.23
(24)『貴腐』「地動説」p.23
(25)『貴腐』「地動説」p.23
(26)『貴腐』「地動説」p.27
(27)『貴腐』「火の昔」p.52
(28)『貴腐』「憑依論」p.74
(29)『貴腐』「憑依論」p.77
(30)『貴腐』「彼岸考」p.98
(31)『貴腐』「さかしま」p.118
(32)『貴腐』「さかしま」p.121
(33)『貴腐』「さかしま」p.132

 上記以外の句集からも少し入ってもよかったかなと思います。少なくとも私が月彦33を選んだら「菊膾夜叉かも知れぬ母の舌」(『盗汗集』p.95)、「葛の花見るわれを見る葛の花」(『魔都 第参巻』p.22)あたりは今だったら入れるかなー(日によって選択は変わると思います)。と、いいつつゴシックがわかっていないのでこのアンソロジーの基準からすると不適かもしれませんが。絶対的代表句は高原さんが選んだなかにありますので、それは私も選ぶと思います。あくまでも制約のある中での選択であるとは理解しつつ、高原さんの選を興味深く拝読しました。
 このようなことを書きましたが、『王権神授説』『貴腐』のころの緊張感はすばらしくて、私のベストは永遠に『貴腐』というくらい好きです。

 こうしたアンソロジーが刊行されることをうれしく思います。
 



※1
森話社から刊行中の『アンソロジー・プロレタリア文学』も短歌が入っています。
http://www.shinwasha.com/051-7.html

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2013年12月15日 (日)

角川12月号を電子書籍で見てみた

 tweetした内容と重なります。

 光森裕樹 ‏@mitsumo さんのtweetで総合誌「短歌」(以下角川)12月号の電子書籍は無料配布されることを知りました。
 
https://twitter.com/mitsumo/status/410602518553432064
https://twitter.com/kadokawagakugei/status/410924140153950208
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000416.000007006.html
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131210/prl13121013110058-n1.htm

 今年大改革を行って「KADOKAWA」に変身し、電子書籍にもいっそう力を入れていくということでしょうか。

 基本機械オンチですが、ミーハーなのでPCとケータイに入れてみました。

 まずはウチの環境をざっくり紹介。たいして見た目は変わらないと思いますが一応。

■PC版 

 hontoを利用。環境はwin7で購入後特に手は入れてません。以前、他の本の無料版を配布していたので、すでにhontoのソフトが入っていたため、そのまんま流用。ソフトはなるべく増やしたくないので。

 見た目はこんなカンジ。著作権保護のガードがかかっているので画面を撮影しています。いろいろ映り込んでいますが気にしないでください。

20131215_1_2

20131215_2honto_2

 ノドのへこみがないため、みひらきカラーでのところがなんだか美しく見えました。
 目次は電子版用に組み換え。結社の広告が消えていました。結社情報も重要なんで、残しておいてくれるといいのに。

■ケータイ

 環境はiPhone5。iPhoneにした時にKindleは入れてましたが、目的である角川の取扱い一覧からはずれているため、今回は使えません。PCとちがう書店を試したいということでニコニコ静画を選択。
 Yahoo!ブックス、楽天koboもインストールはしてみたのですが、検索→コンテンツ追加の操作が直感的にはわからなかったため削除。

 なんでニコニコ静画かというと、1番沢山の出版社の本を扱っているから。他の本がほしくなった時にアプリを増やさずにすむ可能性が高いため。操作も私にしては早く理解できました。しかしアプリは黒背景固定なのはワタクシ的にはイマイチ(白背景派)。

 で、こんな見た目です。もちろん拡大可能。記事ページでも一応拡大ナシで読めます。作品ページなら余裕です。

201312154

20131215_3_4

 見開きではなく1ページ単位の表示です。目次がバラバラでちょっと見づらいです。文字だけページは問題なく読めます。すばらしい。こちらはフツーに画面保存ができますが、右下に個人情報(メールアドレス)が透かしで入ります(画像ではその部分は修正)。

 ケータイを横にすると2ページ表示になります。カラーページの見開きだけは1枚のデータらしく、大変みづらいカンジに。画像参照。ここは善処を求めます。

201312152_2

    ★

 電子版は「いつまで読めるのか」という不安があってあまり食指が。ケータイにキンドル入れてお試しでいくつか買ったくらい(無料の青空文庫を含む)。少し安いのと、部屋のどこかに紛れたりしないのが魅力です。

余談:

 角川春樹主宰の「河」はかなり早い段階で電子版を出していましたが、いつの間にか消滅。
 春樹事務所&河のサイトっていつの間にか手を入れられて、どこに何があるのかわからなくなりがちになので、まだ配信しているかもしれないです。

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2013年8月 8日 (木)

「ガニメデ」58号

 今日は少し時間を取れたので「ガニメデ」58号の斉藤斎藤さん《小歌集一〇〇首詠み下ろし》「広島復興大博覧会展」読了。送っていただいて読めました。ありがとうございます。

 私は斉藤さんのよい理解者ではないという自覚がある。コテコテの保守でありたいと常に思っているので、斉藤さんの歌について歌会以外の場でコメントしたことないと思う。それくらいわからない。わからないことには口を出さない。今回は親切に対する誠意として、現時点で思っていることをメモしてみます(「風通し」の時も何か書こうと思ったのだけど結局まとまらなかった)。

 わからないにもいろんな意味があって、単にわからないと言うつもりはないです(私が本当に正直にものを述べたらおそらくここ30年くらいの「先端」はだいたい理解できてないということになる)。わからないなりに読んでいくなかで、なんとなく斉藤さんのやりたいことってこういうことなのかな?という手触りのようなものは見えていると思う。

 私が読んだ範囲だと、最初に詞書多用の作品読んだのは「るしおる」63号の「今だから、宅間守」で、その時は散文のほうに行くのかもしれないと思った。この時は「何がしたいのかな?」というのが斉藤さんのわからなさだったと思う。斉藤さんはその後、散文にも不定形にも行かず、短歌を書いている。媒体によって制約はあるので、割と普通の連作(に見える)の時もある。私は斉藤さんのこういう詞書多用の連作は理解できるとは言えないけれど、とても意欲的でいいと思っていて、「もっとやれ」と思っているクチです。自分の方法を見つけたら突き進めばいいと思う。

 と、いうのをふまえつつ私はたいした知識もなくこの一連をとりあえず一読。そしてこのメモを書いています。
 過去おきたことの叙事詩のような、未来にひらかれる希望のような一連でした。詞書というか散文詩に歌が埋め込まれているような形式はいつもりどおり。
 おおざっぱに書くと、過去に開催された「広島復興大博覧会展」~原爆~未来に行われる「広島復興大博覧会展」という構成。今回は同じもしくは同じような歌が何度か登場する。もちろん前後の詞書がちがうのでニュアンスは変えられている。長い、非常に凝った作品だと思う。引用も多い。つうか、読むだけでつかれる。長いからという単純な理由と、情報量が多いからという脳みそ的な理由で。
 脳内で斉藤さんの声で再現まではしなくてもいいけど、朗読というか息づかいというかを意識して読むと独特のリズムがあるのがわかると思う。私がわからないなりに斉藤さんを支持するのはリズムと一語一語レベルのていねいさがあるからだと思う。

 末尾の詞書では「わたしたち」が続く。そして最後の一首で「わたし」になる。この最後の「あなた」は誰のなのかはわからない。中ほどに似たような歌が置かれその時は「あなた」ではなく「彼ら」になっている(この「彼ら」は文脈からすると「人的被害」の「彼ら」)。「あなた」は誰なのかはわからないけれど、「わたし」と相対する具体的な存在であるはずだ。そしてその「あなた」より「わたし」は強い。それが希望だと思う。

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2013年6月 1日 (土)

血忌

 の、原稿を某所にて拝見。
 
 「血忌」とは『未青年』に収録された一連で、「女を恋はず」を含む春日井さんの象徴的な一連(のひとつ)です。 歌集収録時には40首。

 私が見た原稿は初出の「短歌」1959年10月号掲載のものと思われます(初出情報はデータで確認。現物未確認)。
 初出30首ですが、原稿には37首ありまして。

 削られた7首は40首バージョンに入っているかというとそうでもないみたいです? 没にしてそのままなんだと思うけど、このボツにしたのは誰なの? 中井さん?
 歌集未収(と思われる)7首は原稿では、青えんぴつでバッテンしてありました。 

 そのうちどこかの古書店から出ると思います。

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